◆これが、持続可能な暮らし究極の原理!
生ゴミを堆肥に変え、土を肥やし、作物を育てる。人が暮らすことで、微生物や生きものの多様性が生まれ、その土地がより豊かになる。人間本来の役割を考え、これからの暮らし方を伝える、パーマカルチャーライフの入門書です。
日本の風土に合わせたパーマカルチャーを20年実践してきた著者が、持続可能な暮らしの中で培ってきた理念と実践(生活実験)の記録です。生ゴミや排泄物を堆肥化し、生活排水は庭のビオトープに活用。農園で食べ物を自給し、収穫物を人や動物が摂取することでまた、堆肥として活用できる……。人が暮らすことでその土地に多様性が生まれ、より豊かな自然環境を作ることができれば、やがて地球は本来の力を取り戻せる。本当の豊かさを追求して著者が辿り着いた「いのちの仕組み」は、ひいては社会のあり方や私たちの生き方に繋がっていきます。
【斎藤幸平さんコメント(『人新世の「資本論」』著者)】
人新世の危機を乗り越えるための、「いのち」の原理がここにある!
40億年続くいのちの仕組みを、人間という一つの存在が壊しつつある「人新世」の時代。長年にわたってパーマカルチャーを実践する四井さんの言葉は、人間が他の生物種とのつながりを取り戻し、地球環境を豊かにするための「いのち」の原理に他ならない。
【四角大輔さんコメント(『超ミニマル主義』著者)】
「どう生きるか=人類の可能性」を教えてくれる人生の教科書だ!
環境を破壊し尽くし、気候さえも狂わせた人類にも「存在意義あり」と主張する本書は、暮らしのエッセイでもパーマカルチャー思想本でもない。批判や冷笑に逃げない著者の四井氏は——徹底したリアリストでありながら——「人の活動が環境を豊かにする具体的な方法」を説く凄腕の技術者であり、未来の希望を与えてくれるロマンチストだ。
◇著者プロフィール
四井真治(よつい・しんじ)
パーマカルチャーデザイナー。株式会社ソイルデザイン代表。信州⼤学農学部森林科学科にて緑化⼯学を修⼠課程修了、緑化会社にて営業・研究職、⻑野県で有機農業、有機肥料会社勤務を経て2001年に独⽴。同時期から築130年の古⺠家と農地でパーマカルチャーを実践し、2005年の愛知万博の「ナチュラルフードカフェ&オーガニックガーデン」のパーマカルチャーデザインと施⼯指導を手掛け、プロとして活動し始める。2007年から⼭梨県北杜市へ移住し、社会の最⼩単位である家族だけでどこまで暮らしを築いていけるかの⽣活実験を15年続けている。パーマカルチャーセンタージャパン講師、東北芸術工科大学コミュニティーデザイン学科非常勤講師、環境省「つなげよう、支えよう森里川海アンバサダー」プロジェクトメンバーなどを務める。千葉県⽊更津のクルックフィールズ、⻑野県軽井沢の⾵越学園の「いのちのつながりプロジェクト」のデザインや監修も手掛けている。著書に「地球のくらしの絵本」シリーズ(農⽂協)。
◇目次
第1章 人は地球のがん細胞なのか?
地球は巨大な生命体 ガイア理論
ウイルスは地球の免疫細胞
大量絶滅は進化のきっかけ
環境を壊すのではなく、豊かにする人の暮らし
第2章 持続可能な暮らし【生活実験と考察編】
パーマカルチャーとは
原理を理解し、発展させる
パーマカルチャーとの出会い
山村の古民家でパーマカルチャー的生活実験
家族とともに新天地、八ヶ岳南麓へ
社会の最小単位「家族」として
生活技術が生む美しい風景、石積み
雑木林開墾からの気付き/土の生産性
森林と草原の違い/植生遷移
人類の進化と植生遷移のコントロール
森や里山の活用が土壌を守る
水と土作りが教えてくれた人間本来の役割
竹林開墾からの気付き/竹の活用法
日本のパーマカルチャーの可能性
温室効果ガスを削減する農業へ
理によって生み出される
[資料] 暮らしの循環図
コラム 縁が繋いでくれる現場
第3章 持続可能な暮らしの仕組み【実践編】
土を作る 〈土の素、堆肥作り/コンポストや堆肥小屋の役割/堆肥は臭くない〉
農園をデザインする 〈半不耕起半草生栽培/等高線に沿った畑のデザイン(コンターガーデン)/互いに助け合うコンパニオンプランツ/農園における果樹の役割/生物多様性を実現する工夫〉
水を巡らす 〈バイオジオフィルターで生活排水を浄化/雨水を無駄なく利用する/アクアポニックスで野菜を育む/自家製の液肥作り〉
エネルギー&資源を活用する 〈太陽熱と光の恩恵を取り入れる/竹害ではなく、〝竹恵〟な暮らし方/畑の恵みを暮らしに活かす〉
道具をあつかう 〈古道具は暮らしの教科書/農業機械はリーズナブルに活用〉
第4章 いのちとは 40億年続く仕組み
いのちは集め、蓄えるもの
自己組織化から続く仕組み
続く仕組みの「いのち」から「生命」へ
生物多様性が意味するもの
コミュニティーと、未来の暮らし
地球再生型の暮らしへ
◆読者はがきから
私を育ててくれた祖母の家では当時まだ火鉢、豆炭、手動式の洗濯&脱水機を利用していました。私が用意されたバケツに朝イチおしっこをすると、祖母はそれを水で薄め、ひしゃくで畑へまきに行くのが日課でした。その畑ですくすく育ったグラジオラス、ゆりを切り花にし新聞紙にくるんでは学校へ持って行かされたものです。今更ですが、あたりまえのように思っていた当時の「サイクル」が恋しくて仕方ありません。この本を拝読し、小屋暮らし、コンポスト、オフグリッド、自給自足……それぞれの点がしっかりと輪でつながった感じ……それにより、「やってみたい」から、「やらねば!!」という使命感のようなものへスイッチが切り替わりました。
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手に取って読んでみて、自然環境の中に自ら飛び込んで自給自足の生活を始めるまで、思い切ったことをされるなと思いました。新たな環境を求めて行動をされる人々が、もっと多く出てきても良いと思います。また家族の方々のご理解もあればこそできたとも思い、具体的な生活の様子をわかりやすく紹介して下さり、いろいろ参考になりそうにも思えました。
東京一極集中は、やはり異常でおかしく、四井さんのように山村へ移住して生活される人も求められると思い、貴重な記録と思いました。
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先日、バイオジオフィルターの研修に参加させていただきました。四井さんの講習会を設けていただいたり、いろいろお話をすることができとても良い時間を過ごすことができました。来年就農予定で、農法や経営について考えている中で生きる、暮らし、原理からヒントを得る事ができたので道が開けました!
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著書を読ませていただき、自分がばくぜんと抱いていた違和感や不安が言語化される感覚で、あっという間に読了いたしました。
本の中にある、普通に生活することで多様性を増やす生活をデザインするという考え方や、自分で食料を作ったり道具を作ったり、修理することの大切さなど、がそれにあたります。
IT業界で15年ほど社会人を経験し、50名近い部下を持ち、収入も増えましたが、資本主義や貨幣経済、現在の物流など今のあたり前がなくなった時に、生きる力が仕事や今の生活で蓄えられているかに疑問を抱いて、里山の保全ボランティアなどに参加するようになり、林業や農業にも興味を持ち始めておりました。
一方で、それらを生業とする生き方にもしっくりきていなかったのですが、本書の農的暮らしという考えは、自分のさがすひとつのスタイルだ、ととてもしっくりきました。
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都市で生活していると、自然環境との関わりを意識しないと人間らしい生き方が出来ない、とここ数年強く感じ、四井家のオンラインサロンも1年間受講しましたが、実践がなかなかできず消化不良を起こし、目を背けることで通り過ごしている時もありました。
『地球再生型生活記』を拝読して、再び地道に地球との関わりを感じイメージしながら口に出したり、小さいながらも植物との関わりを持ちたいと思いました。
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「農的暮らし」人口を増やす
「百のことができる百姓」を育てる
同感です。
私自身も日々の暮らしを通じて修養していきたい。
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